教員の時短術(3)

 前回のブログでは、教員の時短のためには「休憩の取り方に関する考え方」を変えなければならない旨を論じました。今回は、もっと直接的な「時短術」を紹介します。

 ~とにかく資料は残さない~

 ペーパーレス化が進んではいますが、未だに学校ではプリントの量が半端ではありません。ネット上で周知されているはずなのに、それではたぶん心配なのでしょうか、紙ベースでの膨大な量の情報が日々配布されています。

 教員という人々は、基本が「真面目」ですから、その配布された資料(プリント)をことごとくファイルするんですね。学年関係、学級関係、教務関係、生徒指導関係、進路関係…と、思い当たるだけでもファイルは5冊にもなります。それに部活関係や教科関連などを含めれば、ファイルだけでも机の上が占領されます。

 しかし、このファイルっていうものは、案外ファイルを保管しているだけで気持ちが安心するもの…、言い換えればそのためだけに教員はせっせとフィリングに勤しむわけです。が、私の場合、思い切ってそのファイルを処分したのがおよそ10年前でした。配布されてきたその資料に、一度は目を通します。そして「これは大切だ!」と思う資料は「写メ」をしてスマホ内に保管しておきます。同時に資料(紙)は、即座に再生紙用のボックスに入れ、ファイルは絶対に「しない!」と決めました。

 すると、「写メ」が必要なほど大切な情報というのは、与えられる情報の5分の1程度であることが判明します。その他の情報は、ただ「知っておけばいい」類いの情報ですから、たとえそれを忘れていても、必要とあれば、隣の同僚に頼んで見せてもらえばいい…、そう割り切って資料を廃棄すると、案外、それはそれで大きなミスもなく日常が回っていきます。例えば、学校行事の一つである体育祭や合唱祭などの要項なら、必ず誰かが(ほとんど全員の教員が)保管していますから、そんなものを後生大事にファイリングしておく必要はないのですね。ファイルの類いがなくなっただけでも机の上は、実にクリーンな状況が保たれます。

 机の上というのは、基本、何もないのが理想です。せいぜい教科指導に必要な教科書や資料が置いてあって、それを毎時間の授業に持参すればいい状況を作り出しておけばいいいのです。そして一週間分のスケジュールは、綺麗になっている机の端に、付箋で貼っておけばいい…。これで誰かとの約束や会議が一週間分のタイムスケジュールに組み込まれるのですから、時間の有効管理の面からも効果は絶大です。

 机の上だけではなく、机の引き出しの中にも時短を促すヒントは存在します。とりあえず「何でも机の引き出しに入れておく」という習慣を止めて、引き出しには必要最低限の文具とそれに授業で使用する教科書を入れておきます。授業用の資料やプリントは、その原本だけをファイルしておいて、必要な時に必要なだけ印刷すればいいのです。それもできれば1日の朝の段階で、その日に使用する資料やプリントはまとめて印刷するんです。そうすれば、たとえ10分間の休憩時間であっても、その時間を別の準備に充てることができます。そうすることで、とにかく自転車操業の悪しきスパイラルから脱出することができます。時間は自分で管理するものですから、決して時間に追われてはならないのです。

 とにかく不必要であると思われるもののハードルはなるべく低く保って、不必要=廃棄を心がけてみてください。

 考えてみれば、授業で使用する教科書だって「不必要」かもしれませんよ。1時間で扱う部分の、そのコピーがあれば十分ですからね。予め、授業ごとにコピーしておいたそれら仕事道具が、簡素であればあるほど、机の引き出しにしまっておかねばならないものの分量は減ります。分量が減れば、それらを取り出していちいち授業準備をする必要もないのです。クリアファイル一枚でも、しっかりと授業はできますからね。そのへんの「コツ」は次回のブログに委ねるとして、今回の「時短術」は、ズバリ「整理整頓」でした。机の整理整頓は、その人の仕事の整理整頓へと繋がっていきます。その整理整頓が、結局は無駄な動作を減らし、教員の「時短」へと繋がっていくのです。

 一度試してみてください。整理整頓は、私たちの「頭の整理整頓」に直結しますから、仕事の順序が明確になり、ひいては効率のよい、生産性の高い仕事が担保されるはずです。生産性が落ちないで…、なおかつ「時短」になれば…、それで文句はないでしょ! という提案でした。

 次回は、教員の仕事の中でも最大のウェイトと高いクオリティーが求められる「授業研究」「教材研究」のための「時短」を考えてみましょう。意外なところに、そのヒントが隠されていますよ。お楽しみに。

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